学習目標
このセクションを終える頃には、以下のことができるようになっています。
- 高分子の合成について理解する
- 脱水(または縮合)反応と加水分解反応を説明できる
これまで学んできたように、生体高分子とは、小さな有機分子から作られた、生命維持に必要な大きな分子です。生体高分子には大きく分けて4つの種類(糖質、脂質、タンパク質、核酸)があります。それぞれが細胞の重要な構成要素であり、さまざまな機能を果たしているのです。これらの分子を合わせると、細胞の乾燥重量の大部分を占めます(水が生重量の大部分を占めていることを思い出してください)。生体高分子は有機物、つまり炭素を含んでいます。また、水素、酸素、窒素、その他の微量元素を含むこともあります。
脱水縮合
ほとんどの高分子は、モノマーと呼ばれる単一のサブユニット(構成単位)から作られます。モノマーは、共有結合によってお互いに結合し、ポリマーと呼ばれる大きな分子を形成します。その際、モノマーは副産物として水分子を放出します。このような反応を脱水縮合といいます。
脱水縮合(図3.2)では、あるモノマーの水素が別のモノマーのヒドロキシ基と結合して、水分子を放出します。同時に、モノマー同士が電子を共有し、共有結合を形成するのです。さらにモノマーが加わっていくと、このモノマーの繰り返しの連鎖がポリマーを形成していきます。異なる種類のモノマーが様々な形で結合することで、多様な高分子群が生まれます。1種類のモノマーでも、さまざまな方法で結合して、複数の異なるポリマーを形成することができる。例えば、(モノマーである)グルコースは、デンプンやグリコーゲン、セルロースを構成することもできます。
加水分解
ポリマーは、加水分解によってモノマーに分解されます。水分子を結合部に挿入すると化学反応が起こります。この水分子が、化合物中の共有結合を壊すのです(図3.3)。この反応によって、ポリマーは2つの部分に分解されます。一方の部分は水素原子(H⁺)を獲得し、もう一方の部分は分裂した水分子からヒドロキシ基分子(OH⁻)を獲得します。
脱水縮合と加水分解は、特定の酵素によって触媒または加速させられます。脱水縮合は新たな結合を形成するエネルギーを必要とし、加水分解は結合を切断してエネルギーを放出します。こうした反応はほとんどの高分子で類似していますが、モノマーやポリマーの反応はそれぞれの種類に特有のものです。例えば、消化器系の触媒酵素は、私たちが摂取した食物を加水分解したり、より小さな分子に分解したりします。これにより、体内の細胞が腸で栄養を吸収しやすくなるのです。特定の酵素は、それぞれの高分子を分解します。例えば、アミラーゼ、スクラーゼ、ラクターゼ、マルターゼなどは炭水化物を分解します。ペプシン、ペプチダーゼなどのプロテアーゼと呼ばれる酵素と塩酸は、タンパク質を分解します。そしてリパーゼは脂質を分解します。こうして分解された高分子は、細胞活動のエネルギーとなります。
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