章の概要
- 15.1 心理的障害とは何か?
- 15.2 心理学的障害の診断と分類
- 15.3 心理学的障害の視点
- 15.4 不安障害
- 15.5 強迫性障害とその関連障害
- 15.6 心的外傷後ストレス障害(PTSD)
- 15.7 気分障害
- 15.8 統合失調症
- 15.9 解離性障害
- 15.10 小児期の障害
- 15.11 パーソナリティ障害
2013年9月16日(月)、ワシントンDCのワシントン海軍工廠(工廠:軍隊直属の軍需工場)で、勤務開始と同時に銃を持った男が12人を殺害する事件が発生しました。
アーロン・アレクシス(34歳)には問題がありました。彼は、自分が電波に支配されていると思っていたのです。彼は、頭の中で声がすることや、「影の勢力」に監視されていることを訴えて警察に通報しました(Thomas, Levine, Date, & Cloherty, 2013)。
アレクシスの行動は弁解の余地がありませんが、彼が何らかの精神疾患を患っていたことは明らかです。精神疾患は必ずしも暴力の原因ではありません―精神疾患を持った方が暴力の加害者ではなく被害者になる可能性の方がはるかに高いです(Stuart, 2003)。しかし、もしアレクシスが必要な助けを受けていたら、この悲劇は避けられたかもしれません。
図15.1 modification of work by D. Myles Cullen, US Department of Defense
Access free at https://openstax.org/books/psychology-2e/pages/15-introduction