章の概要
今日のアメリカの大学生が多くのプレッシャーにさらされていることを否定する人はほとんどいないでしょう。大学生活に付随する多くのストレスや緊張(試験や期末レポートなど)に加え、今日の学生は、大学の授業料の増加、負担の大きい負債、卒業後の就職難に直面しています。非正規雇用の大学生の多くは、子育てやフルタイムの仕事を持ちながら学位取得を目指すなど、さらなるストレス要因に直面している可能性があります。
もちろん、人生には大学や職場で発生した問題以外にも、さまざまな課題があります。経済的な不安、友人や隣人とのトラブル、家族の責任、やりたいことをやるための十分な時間がない、などなど。物をなくした、交通渋滞に巻き込まれた、インターネットが使えなくなった、といった些細なことでさえ、プレッシャーや要求によって生活が苦しく感じられ、幸福感が損なわれることがあります。つまり、あらゆることが何らかの形でストレスになり得るのです。
心理学では、人間がどのように適応し、対処するかといったストレスに対する科学的関心が長く続いてきました。実際、このテーマに関する研究が1世紀近く行われた後、多くのことが解明され、多くの洞察が生み出されました。本章では、ストレスについて考察し、その心理的および生理的性質、原因と結果、そしてストレスの犠牲者になるのではなく、ストレスを克服するために取るべき手段など、この現象に関する現在の理解を明らかにします。
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図14.1 (credit “left”: modification of work by Travis K. Mendoza; credit “center”: modification of work by “albertogp123”/Flickr; credit “right”: modification of work by Jeffrey Pioquinto, SJ)
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