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5.2 波と波長

05 感覚と知覚

音波

光の波と同様に、音波の物理的な性質は、私たちが音を感じる際のさまざまな側面と関連しています。まず、音波の周波数は、音高pitchの認識と関連しています。周波数の高い音波は高い音として、周波数の低い音波は低い音として認識されます。音の周波数の可聴範囲は20〜20000Hzであり、この範囲の中央に位置する周波数への感度が最も高くなっています。

目に見えるスペクトルの場合と同様に、他の生物種でも可聴域に違いが見られます。例えば、ニワトリの可聴域は125〜2000Hzと非常に限られています。ネズミの可聴域は1000〜91000Hz、シロイルカの可聴域は1000〜123000Hzです。私たちが飼っている犬や猫の可聴域は、それぞれ70〜45000Hz、45〜64000Hz程度です(Strain, 2003)。

音の大きさは、音波の振幅と密接に関係しています。振幅が大きいほど音は大きくなります。音の大きさは、音の強さを表す対数の単位であるデシベルdecibel(dB)で表されます。典型的な会話は60dB、ロックコンサートは120dBとなります(図5.9)。5フィート(約1.5m)先のささやき声や木の葉のざわめきは、私たちの可聴範囲の小さい方に位置しています。窓際のエアコンの音、普通の会話、さらには激しい交通量や掃除機の音なども、許容範囲内にあります。しかし、約80dBから130dBの範囲では、聴覚障害の可能性があります。これは、フードプロセッサー、芝刈り機、大型トラック(25フィート(約7.6m)先)、地下鉄(20フィート(約6.0m)先)、ロック音楽のライブ、削岩機などの音です。難聴の約3分の1は騒音への暴露によるもので、音が大きければ大きいほど、聴覚障害を引き起こすのに必要な暴露時間は短くなります(Le, Straatman, Lea, & Westerberg, 2017)。最大音量(約100~105デシベル)でイヤホンを使って音楽を聴くと、15分間の暴露で騒音性難聴を引き起こす可能性があります。最大音量で音楽を聴いてもダメージを受けていないように見えても、加齢による難聴のリスクを高めています(Kujawa & Liberman, 2006)。痛みの閾値は約130dBで、ジェット機の離陸やリボルバーの至近距離での発砲などがそれにあたります(Dunkle, 1982)。

図5.9 一般的な音の大きさを示した図。

一般的に音の大きさを表すのは波の振幅ですが、私たちが可聴域内の音の大きさを感じる際には、周波数と振幅には相互作用があります。例えば、10Hzの音波は、波の振幅がどうであろうと聞き取れません。一方、1000Hzの音波は、波の振幅が大きくなるにつれて、知覚される音の大きさが劇的に変化します。

学習へのリンク

私たちの周波数と振幅の知覚についての簡単な動画(英語)を見て、さらに学びましょう。

もちろん、異なる楽器が同じ音を同じレベルの音量で演奏しても、その音は全く異なります。これを音の音色といいます。音の純度を意味する音色timbreは、音波の周波数、振幅、タイミングの複雑な相互作用に影響されます。

図5.8 credit: modification of work by Johannes Ahlmann

図5.9 credit “planes”: modification of work by Max Pfandl; credit “crowd”: modification of work by Christian Holmér; credit: “earbuds”: modification of work by “Skinny Guy Lover_Flickr”/Flickr; credit “traffic”: modification of work by “quinntheislander_Pixabay”/Pixabay; credit “talking”: modification of work by Joi Ito; credit “leaves”: modification of work by Aurelijus Valeiša

Openstax,”Psychology 2e 5.2 Waves and Wavelengths”.https://openstax.org/books/psychology-2e/pages/5-2-waves-and-wavelengths

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