図3.1 パン、果物、チーズなどの食品は、生体高分子の豊富な供給源である。(クレジット：Bengt Nymanの作品を改変) 章の概要3.1 生体高分子の合成3.2 炭水化物3.3 脂質3.4 蛋白質3.5 核酸 食べ物は...

元素はさまざまな組み合わせで、生物を含むすべての物質を構成しています。生き物に最も多く含まれる元素は、炭素、水素、窒素、酸素、硫黄、リンで、これらの元素は、生命体の基本構成要素である核酸、タンパク質、炭水化物、脂質を形成しています。

生物学は生命を研究する学問ですが、そもそも生命とは何でしょうか？バカげた質問のように聞こえるかもしれませんが、生命を定義するのは必ずしも簡単ではありません。ここでは、生物学の基本的な概念について紹介します。

生物学とは何でしょうか？簡単に言ってしまえば、生物学biologyとは「生命の研究」のことです。生物学の範囲は広大なので、この定義は非常に広い意味での定義と言えます。生物学者は、細胞というミクロの世界から、生態系や地球全体に至るまで、あらゆるものを研究します。

地球上で最初の生命体は、植物や動物が出現する前の数十億年もの間、海の中に存在していた微生物だと考えられています。現代の私たちが目にする哺乳類や鳥類、花などは、そのほとんどが1億3,000万年から2億年前に誕生した「最近の種」です。現在のような姿になったのは、実はここ30万年のことなのです。