39 呼吸器系

39 呼吸器系
An X-ray on the left shows a dog heart, which appears as a white, oblong mass, surround by virtually transparent lung tissue. The photo on the right shows a dog.
図 39.1 犬のX線写真(左)で、心臓を囲むほぼ透明の組織として見える肺は、呼吸器系の中心的な臓器である。左肺は右肺より小さく、心臓を入れるスペースがある。犬の鼻(右)には、鼻孔の横にスリットがある。匂いを追うときは、このスリットが開き、鼻の穴の前をふさぐ。そうすることで、鼻の穴が開いた部分から息を吐き出すことができ、匂いを見失うことがない。(credit a: modification of work by Geoff Stearns; credit b: modification of work by Cory Zanker)

AmazonのKindle Unlimited

ハリー・ポッター』シリーズ『現代思想入門』『生物はなぜ死ぬのか』など200万冊以上が読み放題。

章の概要

  • 39.1 ガス交換のシステム
  • 39.2 呼吸器表面におけるガス交換
  • 39.3 呼吸
  • 39.4 体液中のガス輸送

呼吸は不随意運動です。呼吸の回数や吸ったり吐いたりする空気の量は、脳の呼吸中枢によって厳密に制御されています。人間は、労力をかけていないときは、平均して1分間に約15回呼吸している。図39.1のイヌのように、イヌ科動物の呼吸回数は1分間に約15〜30回です。

息を吸うたびに空気が肺に充満し、吐くたびに空気が出ていきます。その空気は、単に胸腔内の肺を膨らませたり縮めたりするだけではありません。空気中には酸素が含まれており、肺の組織を横切って血流に入り、臓器や組織に運ばれていくのです。酸素(O₂)は細胞に入り、高エネルギー化合物であるATPを生成する代謝反応に使われます。同時に、この反応によって副産物として二酸化炭素(CO₂)が放出されます。CO₂には毒性があるので、排出されなければなりません。二酸化炭素は細胞から出て血流に乗り、肺に戻り、呼気で体外に排出されます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました